2019年の金融庁の報告書がきっかけとなり、老後2,000万円問題が話題となりました。
老後破産のリスクがある日本の高齢者は、日々不安を感じながら暮らしていることでしょう。
そんな中、定年退職後に日本から離れ、「海外移住」する高齢者が増えてきているといいます。
その数約20万人。
この数は今後も確実に増え続けていくことでしょう。
この記事では、そんな「老後に海外移住するメリットとデメリット」について解説していきたいと思います。
老後を日本で暮らすということ
生まれてから定年退職するまでずっと母国である日本で暮らしてきた人にとっては、そのまま日本で老後を過ごしたいと感じるのは自然なことです。
しかし、「老後2,000万円問題」でもわかるように、老後を日本で暮らしていくことは金銭的にかなり苦しくなってしまうのです。
まず、老後を日本で暮らすとすると、物価の上昇によって、年金だけでは生活が苦しくなっていきます。
日本における夫婦の年金額の平均は月に約22万円ですが、夫婦の平均支出は月に約23万5千円となっており、約1万5千円もの赤字となっているのです。
そして、大きな老後資金となるはずの「退職金」も年々減少傾向にあります。
1997年の大卒者の退職金平均額は約2,870万円だったのに対して、現在は約1,000万円減の約1,780万円となっており、長年働いてきたにもかかわらず「思ったよりも退職金が少ない」と絶望感を感じる人が多いのです。
年金額が多くなく、医療費の負担や物価の上昇、退職金の大幅な減少といった要因によって、老後を日本で暮らしていくのはかなり現実的に厳しいのです。
見出し:老後に海外移住するメリットとデメリット
老後を日本で暮らすことがリスクがあるということを悟った高齢者たちの多くが、「海外移住」を選択しています。
老後に海外移住するメリットとしては、
・日本よりも物価が安い
・日本よりも住みやすい気候
・新たな文化を楽しめる
老後に海外移住するデメリットとしては、
・言語面でストレスを感じる
・日本よりも治安が悪い
・日本よりも衛生面での不安がある
というようなことが挙げられます。
特に大きなメリットである「物価の安さ」は、金銭的な不安を感じている人にとって最高の解決策となり、老後を穏やかに暮らしていくことができるのです。
確かに、言語や治安、衛生面といった面での不安はありますが、日本で金銭的は不安を感じながら暮らしていくよりかは幸福度の高い生活が送れるはずです。
マレーシア、タイ、ハワイ、フィリピン、オーストラリアなどが人気となっています。
マレーシアは、常夏で比較的治安も良く物価が安いため、非常に住みやすい国です。
タイは、ビザが取得しやすい、物価が非常に安いというメリットがあり、親日国なので親切に接してくれる国です。
ハワイは、日本語の通じる病院が多くあり、医療も発達しています。また、物価も安く温暖な気候で、日本人も多いため安心して暮らせます。
フィリピンは、比較的日本から近く、物価も安いというメリットがあり、人々もフレンドリーな国です。
オーストラリアは、移民を受け入れてくれる文化であり、大都会も自然もあり様々なライフスタイルを実現できる国です。
まとめ
今回は、老後に海外移住するメリットとデメリットについて解説してきました。
老後を日本で暮らしていくには、2,000万円問題のように「金銭的な不安」を抱えながら生きていかなければなりません。
海外移住をすれば、物価が安かったり、温暖な気候で暮らしやすい為、幸福度の高い暮らしができるのです。
老後に海外移住することは、大きなメリットがあると言えるので、デメリットの面がそれほど気にならないという人は、ぜひ海外移住を検討してみてはいかがでしょうか?