DTP デザインとは?
DTPとは、「Desktop(デスクトップ)publishing(パブリッシング)」の略で、出版物の原稿作成から編集、デザイン、レイアウトまでの作業をコンピューター上で行い、実際に印刷して出版に落とし込んでいく作業のことを指します。つまり、紙に印刷するための全ての工程がDTPということです。
DTP デザインをする場合、 Adobe Illustrator ( アドビ イラストレーター ) ・ Photoshop ( フォトショップ ) の習得は必須です。この2つは、デザイン業界ではほぼ 100% 使える必要があるソフトウェアです。このようなソフトを用い、雑誌、書籍、広告、ポスターといった各種印刷物のレイアウトをし、印刷するためのデータを作成します。
Adobe Illustrator / Photoshop を購入する場合、単体では数万円します。学割やお得な月額使用料定額などのサービスもありますので、そちらを利用する方法もあります。
また、書籍や雑誌のような版下(はんした)を組む場合は、 InDesign ( インデザイン ) と呼ばれるソフトも使用します。これも Adobe が発売しているソフトで、ページレイアウトに特化しており、 Illustrator などと操作性が似ているため、使いやすいソフトウェアです。
DTP デザインの始め方・DTP デザイナーになるには
DTP デザイン初心者が勉強をするためには、どのような方法があるでしょうか? ここでは、その方法を解説していきます。
先に紹介した、 Adobe Illustrator ・ Photoshop の使い方を勉強する場合、次のような勉強方法があります。
・デザインの専門学校に通う
・独学で勉強する
・ DTP デザイナーとして未経験で就職する
デザイン系の専門学校に通う場合、現在、「 DTP デザイン」という形で専門的に募集するところは少ないです。
「グラフィックデザイン」や、「 CG クリエイター」といったクラスで募集されていることが多いでしょう。
独学で勉強する場合、自分で本を買って勉強する必要があります。
最近では Youtube などで操作方法を紹介する無料動画なども上がっているので、勉強しやすい環境にはなってきています。
それでも、自分一人の力で勉強を進める必要があるため、勉強方法や目標などを考えながら動かないと、続かないことも多いでしょう。
そのため、未経験から DTP デザイナーとして就職する、という方法もあります。この方法だと、実際の現場で DTP デザインを実践的に学ぶことができるでしょう。
ただ、未経験から始めるため、実績や人のつながりもない場合、給料についてはかなり低いスタートとなるのは覚悟しなければなりません。
DTP デザインの仕事はどんなもの?
DTP デザイナーとして就職した場合、 DTP デザインの仕事はどのようなものがあるでしょうか。
新人のうちは先輩デザイナーのサポート業務や雑用などをこなしながら、業務に必要な知識やスキルを磨いていくことになるでしょう。
そして、皆さんがよく目にする、チラシや看板、冊子といったデザインを行っていくことになります。例えば、
・チラシ
・DM
・名刺
・ポスター
・電車の中吊り広告
・本、冊子
・会社案内パンフレット
・食品や化粧品などのパッケージ
・看板
・のぼり
上記のような制作物を作っていくことになるでしょう。
また、変わったところでは、店舗に設置するディスプレイ広告といったものも、 DTP デザインの一つです。
DTP デザインの仕事は、パソコン上でのデザインだけでなく、用紙をどうするかなどの知識も重要になります。
例えば、名刺を作る場合、コストを考えてコート紙を使うのか。それとも、ケント紙を使い、箔押し加工を施して、高級感を演出するのか。
パンフレットを作る場合、サイズは A4 にするのか、それとも A3 にするのか。ページ数は、両面4ページだけにするのか、それとも冊子にして、16ページ以上の構成にするのか。
チラシを作るなら、サイズは A4 ? B5 ? 用紙はコート紙? 用紙の厚さは薄め? 厚くしてしっかりした用紙を使う? などの選択も必要になるでしょう。
会社によっては、そのような仕事を任されることもあるでしょう。非常にやりがいのある仕事だと言えます。
ただ、実際に就職する場合には、パソコンを使ったデジタルデータの作成が中心となるため、 DTP デザイナーとグラフィックデザイナーの線引きはあいまいです。仕事内容が重なる部分も大きくなっています。
まず DTP デザインの基本的な知識を覚えよう
未経験の場合、まず Illustrator / Photoshop の操作方法を覚えて、徐々にスキルアップしていきましょう。
そして、印刷物に関する知識も必要になります。カラーは白黒? 4色刷り? 用紙はどうするのか? どのサイズが一番良いのか? 印刷は両面? 片面?
DTP デザインは、私たちの身近にあるいろいろなものを作っていく作業です。モノづくりが楽しいと思える人にとっては最適な職業と言えます。
気になった方は、ぜひ DTP デザインを勉強してみてはいかがでしょうか。